【保護者引率なしのキャンプイベント編】不登校の高校生・中学生・小学生の居場所や過ごし方

コロナ禍前後から、キャンプは以前にも増してメジャーな人気レジャーになりました。

ボーイスカウトや林間学校以外の、お子さんだけで参加できるキャンプイベントも増えており、「保護者が引率しないキャンプイベント」は、不登校になったお子さんにも、ぜひ参加してほしいイベントの1つです。

こうしたキャンプイベントは、保護者の元を離れて自立した時間を持ち、他の人と深く関われるチャンスが詰まっています。

保護者が引率しないキャンプイベントには、もちろん引率者がおり、程度の差はありますがアウトドアのノウハウについて指導をしてもらうことができます。

しかし、引率者の指導の元とはいえ、保護者が引率しないキャンプイベントのほとんどは、普段多くのお子さんにとって当たり前にある衣食住のうち、「食住」はお子さんたちが自分の手で頑張って用意しなければなりません。

日常にある便利なものやスイッチ一つで使えるものから離れ、火をおこすだけでも時間がかかり、気候などの条件によってはマニュアル通りにいかないことが多くあるなど、困難も沢山あります。

日常生活ではなかなか体験する事ができない困難な状況を、他のお子さんや引率の大人と一緒に協力して乗り越えることは、お子さんにとって「自立心」や「自分の力で考える力」を育てるチャンスです。

似たようなイベントとして、学校でも、キャンプ経験のできる宿泊行事はあるかもしれませんが、学校行事は与えられたスケジュールや環境の中で学ぶ行事です。

キャンプイベントは、好きなスケジュールのイベントを選び、自主的に参加するので、自主的に参加を決める、その瞬間から「自立した時間」が始まっており、より自分の責任においてキャンプの時間を過ごす事ができます。

自立して保護者の元を離れることは、いつかお子さん皆が経験しなければいけないことですが、子供のうちは「早く大人になりたい気持ち」「保護者と離れることへの不安感」がアンバランスに共存している時期かと思います。

子供であるうちに自立した時間を持つことで、大人になるために必要な「自分の行動に責任を持つ気持ち」も生まれ、また新しい自分の長所や短所、可能性に気が付くのではないでしょうか。

キャンプイベントを通して、自然という非日常の環境へ行き、保護者や普段の生活から離れて他の人と接することが、「新しい人との関わりかたを知るきっかけ」にもなるかもしれません。

また、キャンプイベントの中には、何年も定期的に開催されているものもあり、定期開催されているイベントに継続して参加することで、より「居場所」となるコミュニティーを作ることもできます。

【役立つ情報】外部リンク

  • アウトドアクラブハウス「アウトドア専門学童クラブ 」
    日本初のアウトドア専門学童クラブです。アウトドアを通して、幼児期から少年期にかけて、単にケガや生命にかかわる「危険」の他に、「損をする」「失敗をする」など、自分にとって「都合が悪い」「自らが不利になる、困ってしまう」などの事象に対応できる力をつける教育を行っており、さまざまなイベントが定期的に開催されています。こうしたイベント団体へ定期的に通うことで、お子さんにとって学校に代わるようなコミュニティーを作ることもできるかもしれません。
  • 株式会社キッズ・コム「真夏のちびっこ開拓隊2023」
    北海道南富良野の東京ドーム7個分にも及ぶ広大な地で、子どもたち自身が村を作っていき、お子さん自身の自立を促す体験企画です。2014年から定期開催されており、キャンプやアウトドアの要素もありながら、全国から集まる他のお子さんと一緒に村開拓に挑戦できるプロジェクトです。
    ※本リンクは2023年に行われたイベントで、すでに開催終了しています。2024年以降の開催については、直接ホームページをご確認ください。
  • NPO法人生涯学習サポート兵庫「 無人島学校 一週間自給自足生活挑戦」(2023)
    無人島で子どもたちに自立する力を身につけてほしいという思いから、2007年より毎年夏休みに実施されている企画です。持ち込む食料は水とお米と調味料のみで、食材もお子さんたちが収集します。電気もガスもない中で、調理は火おこしから始めるなど、本格的な自給自足生活を体験する事ができます。
    ※本リンクは2023年に行われたイベントで、すでに開催終了しています。2024年以降の開催については、直接ホームページをご確認ください。
  • 東京都主催「東京の多様な自然を知る参加型プログラム」
    東京の多様な自然環境を楽しむ、東京都のプロジェクトです。本格的なキャンプイベントに参加する前に、こうした身近な場所で自然に触れる企画に参加してみても良いかもしれません。本プログラムでも、宿泊を伴う企画や日帰りできる企画があり、内容も開催日によってさまざまです。1日に体験できることはキャンプイベントと比べると少なくはありますが、保護者の方と一緒に参加できるなど、初めてのお子さんでも参加しやすいプログラムが多く、自治体運営ということもあり、比較的安価に参加できるというメリットがあります。
    ※本リンクは2023年に行われたイベントで、すでに募集を締め切っています。
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