不登校のお子さんにとって、「旅(旅行)」を通して自分の住んでいる場所から離れることは、他の世界を知るチャンスです。
子供の頃、特に学生のうちは、学校や地元という自分のいる世界が「すべて」と感じることが多く、大人になっていくにつれて見えるような広い世界や、人がそれぞれ全く違う価値観を持つことを、感覚的に知ることはなかなかできません。
TVやSNSなどで国内や海外のいろいろな地域について断片的に知ることはできても、映像や写真の切り取り方によって見え方が異なるかと思います。
実際に、いつも住んでいる場所や、お子さん自身がよく知っている場所から出て、違う場所に行き、そこで出会った知らない人と触れ合うことでことによって、見える世界があり、見聞も広がるのではないでしょうか。
また、旅先ではその土地や、その土地に住む人との関わりの中で、普段は接することのできない風習にも触れることもできます。
旅先で、住んでいる地域では触れることができなかった、その土地やそこで出会う人たちの良い面を見ることも、できるかもしれません。
不登校のお子さんの中には、自宅や知っている場所以外のところへ行くのが怖いと感じる方もいます。
しかし、いつかは保護者の元を離れて自立しなければならず、子供のうちから少しずつ、保護者の元を離れ外の世界で「居場所」を作る練習をしていく必要があります。
もし少しでも「旅に出てみたい!」「旅行なら行けそう!」という気持ちになるならば、まずは、旅という楽しみの中で知らない場所へ行き、新しい人との交流にもチャレンジできると良いですね。
【役立つ情報】外部リンク
- 子供のためのキャンプ・工場見学・自然体験・スキーツアーはそらまめキッズアドベンチャーへ
小学校1年生から中学校3年生のお子さんを対象に、体験型ツアーを企画・実施している旅行会社です。一部、年中・年長が参加対象となるツアーもあります。ツアー内容は、課外活動を通して、互いに助け合い協力しあう心、行動力、問題解決能力などを育むことを目的として組まれているそうです。スポーツ、職業体験からキャンプまで、様々なジャンルのツアーがあるので、お子さんの好きな内容のツアーも探しやすいかもしれません。
- お子さんのための体験学習ツアー「スクールツアーシップ」
「本物の体験」にこだわり、お子さん向けの体験型ツアーを開催している会社です。 公式ライセンスが取得できるスキースクールや、JAXA&エキスポセンター見学など、宿泊や、日帰りの体験学習ツアーがいくつも開催されています。出発から解散まで引率のプロが同行し、子どもたちの安全や健康も含め、サポートしてもらえるそうです。
自分にぴったりのプログラムを選ぶことができます。
- 参考記事「不登校の夏 父と自転車で旅に出た 12年で5800キロ走破」(東京新聞)
この記事は小学四年生の時に不登校だった娘が毎夏、父親と自転車で日本各地を旅してきた経験について書かれています。また、「15歳の「お遍路」」という本では、不登校を経験した男子生徒がお遍路に挑戦した様子が、本人の言葉で綴られています。さらに、ブログでは「マレーシア親子旅~不登校の子どもの表情が変わった!~」など、不登校のお子さんを連れて海外へ旅行したエピソードが掲載されていることもあります。こうした、不登校やフリースクールに通っているお子さんの旅の体験談や、旅をきっかけにどう変化したかを知ることで、より前向きに旅行に行くことや、旅先での人との関わりに取り組むことができるかもしれません。
- 不登校中の旅行~楽しむためにしている5つの工夫~ (不登校の子どもとの暮らし)
不登校のお子さんを持つ保護者の方のブログ記事です。ご自身の経験を元に、旅行先の決め方や、お子さんのサポート方法などについて書かれています。お子さんの状況や精神状態によっては、旅先での過ごし方について迷う方もいらっしゃると思いますので、参考にしてみてください。