不登校のお子さんにとってボランティア活動は、人と関わることや新しい居場所ができる手段の一つです。
ボランティア活動は、個人で自主的に活動する場合を除き、他の人から与えられた役割を果たすために、自分の能力の範囲内で最善を尽くすことが求められます。
そして、まだアルバイトや就職などの仕事ができない年齢のお子さんでも、仕事に近い経験をすることで、自分の将来について考える良い機会にもなります。
これらの理由から、本サイトでは、不登校のお子さんにもボランティア活動をオススメしています。
しかし、ボランティア活動と言っても、さまざまな種類の募集があり、どのボランティアに参加するか迷うこともあるかと思います。
そこで、この記事では、オススメのボランティア活動の一つとして「人と関わることを目的としたボランティア(以下「人と関わるボランティア」という)」について、お話ししたいと思います。
まず、本記事での、人と関わるボランティアとは、例えば介護施設や児童館、障がいをお持ちの方が通う施設で利用者とお話ししたり、一緒に遊んだりすることや、同じボランティア仲間と協力することが前提のボランティア活動のことです。
人と関わるボランティアは、お子さん自身が積極的に人との関わりを望んでいる状態で参加することが前提ですが、不登校のお子さんにも、ぜひチャレンジしていただきたいボランティア活動です。
なぜならば、人と関わるボランティアに参加することは、不登校のお子さんにとって人との関わりをもてるだけではなく、必ず人と関わるからこそ、他者から学ぶことがあり、人と関わることの良さに触れるきっかけにもなる可能性があるからです。
仕事に近い、ボランティア活動を通して人と接するからこそ、人と話さなければならない環境に身を置くこともできます。
たとえ、お子さん自身が「人と関わりたい」と強く思っていたとしても、ただ人が集まる場所に行ってみたところで、何を話せば良いのか分からずに、より人との関わりに対してのハードルが上がってしまうことがあります。
あえて、人と関わるボランティアなどの、人と話さなければならない環境に行くことは、時にはチャレンジの一つとして必要になることもあるかもしれません。
また、未成年や学生が参加するようなボランティア活動には、基本的に指導者のような方が付き添っており、最初に活動の進め方を指導してくれる場合があります。
そのため、ただ無理矢理に人と話さなければならないだけでなく、普段の他者とのコミュニケーションの場と比べて、会話のきっかけを掴みやすい環境です。
【役立つ情報】外部リンク
以下のリンクを参考に、ご自宅近くや、通える範囲でのボランティア活動を探してみてください。
- (例)障がい児施設でのボランティア(activo)
このボランティア活動は、障がいのある方を支援するのではなく、友達として一緒に遊ぶことをコンセプトにしています。一人の人間として子どもたちと関わりをもち、遊びなどを通して、障がいについて理解できる場とのことです。
- (例)高齢者施設でのボランティア(activo)
高齢者施設で開催される多世代交流会に参加し、交流することが活動内容です。高齢者や学生などさまざまな人々とコミュニケーションを取る機会があるため、多様なつながりを築きたい方にはオススメです。
- (例)ケニアの子どもと一緒に食事をするボランティア(activo)
非常に珍しいオンライン子ども食堂でのボランティア活動です。毎月1回、1時間の時間を共有しながらオンラインで食事を楽しむことができます。英語ができなくても参加することができるそうです。
- (例)友達として相談にのるボランティア(ボランティアプラットフォーム)
さまざまな相談に対応する相談員を募集しているそうです。コンセプトは「友達として相談に乗ること」であり、誰かの力になりたいという思いをもつ方にオススメのボランティア活動です。
- (例)障がい児・者と一緒にいちご狩り(ボランティアプラットフォーム)
障がいのある小学生から成人の方と一緒にお出かけするボランティア活動です。一対一のペアを組んで一緒に行動するため、お互いにゆっくりと接することができます。