不登校となったお子さんの居場所としておすすめできるものの中に、「同年代には少数派の習い事(以下「少数派の習い事」という)」があります。
少数派の習い事は、「周りと自分を比べることが少なく、習っている事自体に集中して取り組めること」が大きな特徴です。
多くの場合、少数派の習い事は定番の習い事と比べると人口が少ないので、他の人から「周りの人と比べられること」も少なくなります。
学習や部活動の中で周りと比べられ、比較されることがプレッシャーとなり不登校になるお子さんもいらっしゃると思いますが、少数派の習い事は、お子さんより年上の方や、大人が参加していることが多い傾向にあります。
大人が多い習い事は、同年代の中で起こりがちなトラブルも起こりにくいので、より安心して、その習い事に取り組むことができます。
また、少数派の習い事は、そもそも一人で集中して取り組む分野も多く、人と自分を比べたり比べられたりすることも少ない分、余計なことを考えずに集中する時間が持てるでしょう。
人との関わりとしては、指導以外の会話は少ないかもしれませんが、「さらに真剣に、その習い事に取り組みたい」「もっと、この習い事を通じて人と関わってみたい」とお子さんが思うのであれば、規模の大きい教室に移る、大会に出るなどして人との関わりを増やすこともできます。
【役立つ情報】外部リンク
- 珍しい習い事14選!費用の目安やメリットも解説している記事(ゲムスタ)
ここで紹介されている習い事の他に、料理・社交ダンス・ビリヤード・ダーツ・茶道・ゴルフ・馬術・ピラティスなど、比較的同年代の参加が少ない習い事は沢山あります。授業料や入会金なども教室によって異なり、市区町村などの自治体が運営している教室は民間運営の教室に比べて安価です。例えば東京都葛飾区では、なんと無料でアクロバット乗馬も経験できる乗馬教室が開催されています。難点として、自治体運営の習い事は、年齢制限などの参加条件が細かく決められていることが多く、同年代のお子さんや近所の方が集まりやすいことが予想されます。はじめから入会するのではなく、外から見学に行くなどして段階を踏み、体験授業や教室への入会を決めても良いでしょう。
- いきなり対面で参加するのではなく、オンライン講座で体験する「ストアカ」
「ストアカ」はオンライン講座が探しやすいサイトの一つです。広い場所が必要になるような習い事は難しいですが、もしオンラインで体験できる習い事であれば、一度自宅でチャレンジしてみても良いですね。対面教室の場合、個人経営の教室は、無料体験レッスンのような制度がないこともあります。そもそも、その習い事自体がお子さんに合っているかどうか、お子さん自身が確かめるためにもオンラインで受講してみるのも一つの手です。
- お子さんのやりたい習い事について、その習い事の詳細や、もたらす効果を調べてから参加する
(例)ビリヤードを通して学べることや、効果について解説している記事(あんふぁんWeb)
(例)華道を学ぶ魅力や、学ぶことで得られる効果について解説している記事(諒設計アーキテクトラーニング)
珍しい習い事は、その習い事の詳細な内容はもちろん、お子さんにとってどのような効果があるのか、気になる保護者の方もいると思います。どのような効果があるかというのは、お子さん一人一人によってさまざまですが、例えば近年増えているeスポーツなどのゲーム関連の習い事は、依存症になってしまうような遊び方に繋がりやすい刺激の強いソフトやお子さんの気質もあれば、リラックス効果が得られたり、お子さんの能力を伸ばしたりするような有意義な時間につながることもあります。お子さんが興味を持っている習い事の詳細を調べる際には、どのような効果が期待できるのか「(習いごとの名前) 効果」などのキーワードで調べてみるのも良いですね。
- 「習い事=入会」ではなく、気が向いた時に通えるものに参加する
(例)スポーツジム(参考:コナミスポーツ)
(例)大学主催の子ども向け講座(内部リンク)
一般的な習い事とはズレてしまいますが、例えばスポーツジムはインストラクターの方がいてマシーンの使い方を教えてもらうことができたり、ヨガやピラティス、ボクシングなどのエクササイズの授業を気軽に受けられるというメリットがあります。ジム内で行われる授業は月間スケジュールなどで決まっていることも多いので、自分の体調ややりたいことに合わせて気軽に受講することも出来ます。自治体が運営しているスポーツジムのような場所も多数あるので、お住まいの近くを探してみても良いですね。
また、勉強が好きなお子さん向けには、大学主催の子ども向け講座が開催されていることがあります。単発で開催されている講座もあれば、定期的に通うような講座もあります。学校では勉強することが難しい、珍しい内容の講座が開催されていることもあり、おすすめです。特に、科学分野は講座が多く開催されており、費用がかからない講座もあります。詳しくはこちらの記事(内部リンク)をご覧ください。
※スポーツジムは、お子さんの年齢によっては一人で入れないところもあり、確認が必要です。また、近年人気の高いスポーツジムには一切スタッフがいない完全無人のところもあります。低価格ですが、スタッフ不在のスポーツジムでは、自分自身で正しく器具を使う必要があり、見よう見まねで器具を使うのは体にとって大変危険です。防犯の観点にも注意をして、心身ともに安全な施設を選ぶようにしてください。