【「家を出る」を後悔しないために】家を出ることを決意！〜実際に出るまでの実体験

「家を出たい」──
そう強く願うあなたは、今まさに人生の転換点に立っています。

日々の生活に心がすり減り、「このままではいけない」と感じているなら、その思いは決して間違いではありません。

この記事では、筆者のリアルな体験談を交えながら、「家を出る」決意から実行までのステップと、注意点をわかりやすく解説します。

1. 家を出ることを決意「このままじゃ、自分が壊れる」

「家を出る」って、簡単そうで本当に難しい。

筆者も決意するまでに、何度も立ち止まりました。
日々繰り返される暴言。自由を求めて仕事に出かけても、職場に現れて詰問される。
加害者の気分で睡眠すら奪われる日々。

そんなある日、思いました。

「このままでは、私は死んでしまう」

そう思えた時、ようやく行動する決意が固まりました。

2. 水面下で家を出る準備　※絶対に気が付かれてはいけません

決意のあとは、「水面下での周到な準備」が不可欠です。

まずは「住まい」と「仕事」の確保から

◆ 住民票の閲覧制限を申請

住まい探しの前に、まず取り組んだのが住民票の閲覧制限の申請です。
これは、家を出たあとに住所を特定されないようにするための、とても重要なステップ。

ただし、自治体によって対応に差があるのが現実。
申請を断られたり、制度自体を理解していない窓口に当たることもありました。
また、自分の状況をうまく説明できずに、支援が受けられなかったこともあります。

だからこそ、被害の状況は事前に整理しておくことが大切です。

• 実際に言われたこと、されたこと
• 恐怖を感じた瞬間
• 明らかに自由が奪われた場面

こうした事実を、できるだけ客観的に、具体的に書き出してみてください。
特に、「暴力性がある発言」「生命の危機を感じた言動」「行動を制限されたエピソード」など、第三者に伝わりやすい表現を選ぶのがポイントです。

こっそり家を出たあとに、人の手を借りる場面は必ず訪れます。

そんなときに、「なぜ支援が必要なのか」を自分の言葉で説明できる力が、あなた自身を守ってくれます。
それは、あなたの“逃げる力”のひとつでもあるのです。

◆ 保証人なしで借りられる物件を探す

筆者に頼れる親族はいませんでした。
なので、三親等以内の緊急連絡先が不要な物件を絞って探す必要がありました。

大手のハウスメーカーの賃貸物件は、緊急連絡先に親族を求められるケースが多いです。

● 筆者の条件：

• バレにくい立地
• 交番が近い
• 新しい職場へ通勤圏内であること
• 管理会社もしくは、地域の方の雰囲気が親身

物件探しは想像以上に骨が折れましたが、「安全な場所」を得ることが第一です。

◆ 仕事探しも並行して

仕事もまた、重要な要素。
筆者は、緊急連絡先や守秘義務に関する書類の提出を求められた際、事情を説明しました。

2025年現在、プライバシー意識の高まりもあり、事情を理解してくれる企業も増えています。

以下に、文章量を保ちながらテンポを整え、読みやすく・伝わりやすくリライトしました。注意喚起もやさしく刺さる表現に調整しています。

◆ お金の準備：副業・借金・公的支援も選択肢に

筆者は、当時お金の管理すら制限されていたため、こっそり副業をして、少しずつ自分だけの貯金をつくっていきました。

それでも、住居の初期費用には届かず、最終的には消費者金融から最低限の金額を借りて補填しました。

消費者金融を利用する際の注意点

・「とりあえず多めに借りておこう」はNG
・「もしかしたら必要になるかも」のお金もNG
・利息しか返済できず、元金がなかなか減らないことも。
返済できるお給料を稼げるよう、人の何倍も可惜かなくてはいけないこともある

借金をするときは、本当に必要な費用だけに絞ってください。
筆者の場合も、敷金・礼金・最初の家賃など、初期費用分だけを借りました。

推奨はしませんが、これは「自由を得るための一時的な手段」でした。
そして何より大切なのは、とにかくどんどん返済すること。
最低限の生活費をとって、何よりお金を返すことを優先する必要があります。

◆ 支援制度を使えることもある

どうしても資金が足りないときは、自治体の支援制度も検討してみてください。

たとえば…

• 住居確保給付金（家賃の一部をサポート）
• 生活福祉資金貸付制度（少額無利子の融資）
• 女性支援窓口や自立相談支援センター

転入予定の自治体に相談し、「状況を説明して支援制度が使えないか」聞いてみると◎

自分ひとりで抱え込まずに、使える制度・頼れる支援を選び取ってくださいね。
その選択もまた、自立への大事な一歩です。

3. 家を出る日──「自分の人生」を取り戻す瞬間

この章では、筆者自身の体験談を紹介します。
ただし、DVや深刻な状況下では「誰にも告げずに出る」ことが最も安全な選択になる場合もあります。
あくまでも一例として、参考にしてください。

筆者が家を出たのは、ある日突然のことではありませんでした。
準備を終えたその日、あらかじめ荷物を外に出しておき、家の中で小さな揉め事が起きたタイミングを利用し、
「これから家を出ます」と一言伝え、あたかも普通に外出するようなふるまいで家を出ました。

あえて宣言して出たのには、いくつか理由がありました。

• あとから「失踪」と誤解されないようにするため
• 警察や役所に説明するときに、状況が明確になるようにするため

もし、「行方不明」とされてしまうと、
警察が捜索を始めたり、役所で不本意な対応を受けることもあります。
それを避けるため、自らの意思で出たことを明確にする意図があったのです。

ただし──
この方法は、その日の状況的に、安全であると判断できた時のみ有効な手段です。

DVや強い支配下にある場合は、相手に一切気づかれずに出るほうが安全です。
状況によっては、警察・支援団体・弁護士などと連携しながら、
安全確保を最優先にして動くべきケースも多くあります。

4. 家を出たあとにやること、気をつけること

自由と孤独は、同時にやってきます。
筆者も、不安と向き合いながら少しずつ「自分の生活」を取り戻しました。

住民票・保険・行政手続きは慎重に

住民票の移動後も、閲覧制限が有効か確認を。
また、保険証や口座、携帯電話を自分名義にするなど、住所変更を伴う手続きも忘れずに。

家を出たあとも、「終わり」ではなく「始まり」です。
ここからの生活を安定させるために、制度や専門家の力を味方につけることが大切です。

▶ 公的支援制度を活用しよう

今は、自立を支える制度が数多く用意されています。

たとえば：

• 住居確保給付金（家賃の補助）
• 生活福祉資金貸付制度（少額の無利子・低利融資）
• 自立支援相談窓口・女性相談センターなど

どれも、収入や住居の条件によって利用できる場合があります。
転入先の自治体や福祉課に相談してみることが第一歩です。

▶ オンライン手続きの増加と「デジタルの壁」

行政手続きや支援申請も、今はオンラインが主流になりつつあります。
でも実際は…

• スマホ操作が苦手
• パソコンを持っていない
• マイナンバーや電子申請の方法がわからない

という声も多く聞きます。

大切なのは、「助けを求められる相手」を見つけること。
福祉窓口、相談員、または支援団体のスタッフが、代わりに申請を手伝ってくれることもあります。

▶ 専門家（弁護士・相談員）のサポートを受けよう

ひとりで抱え続ける必要はありません。
法的な問題、生活支援、住まい探し……どれも信頼できる人の力を借りることで、前に進みやすくなります。

• 弁護士（法テラスや女性の権利に詳しい専門家など）
• 自治体の自立支援相談員
• 民間のシェルター・NPO・女性支援団体 など

ただし、民間の団体には、さまざまな価値観や方針をもつ団体もあります。

たとえば：

• 宗教や思想が背景にある団体
• 独自のルールや指導方針を重視している支援施設
• 本来の目的と違う支援をしている団体も、ごくまれに存在

頼ることは大切ですが、
「この団体、自分に合っているかな？」「安心できる対応をしてくれているかな？」と、自分で感じ取ること・判断する力もとても大切です。

不安に感じたら、他の窓口にセカンドオピニオンを求めるのも一つの方法です。

まとめ──「あなたらしく生きる」ために

「家を出たい」と思ったその瞬間から、あなたの人生は、静かに動き始めています。
その選択は、逃げではありません。
それは、あなたが希望に向かって歩き出した証です。

この先には、少し不安な道や、思いがけない壁もあるかもしれません。
でも、それでも――
今よりずっと自由で、自分らしく、心から笑える日々が、きっと待っています。