困難を乗り越えて、自立への第一歩を踏み出すあなたへ:シェルターという選択肢

身の危険から身を守るための住まい「シェルター」。
もしかしたら、この記事で初めてその存在を知った方もいるかもしれません。

「シェルターって何?」「誰でも入れるの?」
そんな疑問にお応えするために、この記事では、安心できる居場所と新たなスタートを提供してくれる「シェルター」について、わかりやすくご紹介していきます。

シェルターとは?安全な場所で、心と体を休めるために

シェルターとは、暴力や虐待などから逃れた人々が一時的に避難できる場所です。
特に家庭内暴力(DV)やストーカー被害などから身を守る必要がある方にとって、命を守るための「最後の砦」となる場所です。

ただの住まいではありません。
心を落ち着かせ、もう一度前を向くためのサポートが受けられる――そんな特別な場所です。

シェルターに入るには?どこにあるの?どんな環境?

シェルターは、警察やNPO法人などを通じて紹介されることが多く、施設によって環境や場所、ルールはさまざまです。

筆者が知っているシェルターの中には、

  • 衣食住が提供され、住み込みで働けるタイプのところ
  • 各世帯で部屋に入ることができ、鍵はなく、炊事、水回りは共同
  • 衣食のみの提供で、スマートフォンやパソコンの使用、外出が一切禁止
  • 建物の中に小さなアパートが入っているような作り
  • 「これまでの人間関係を完全に断ち切ること」「SNSや外部との連絡は一切禁止」といった厳しい条件のところ

などがあります。

トト

加害者から逃れるためには、SNSはやってはいけないことの一つ。特にInstagramのように画像を投稿するSNSは、位置情報や近況が漏れるリスクがあるので絶対に控えようね!

シェルターが提供するサポート

● 安心できる居場所

まず何より、加害者から完全に離れ、安全に過ごせる空間が確保されます。
施設によっては、セキュリティ管理が厳重に行われていたり、万が一加害者が現れても対処できる体制が整っていたりします。

● 法的支援

シェルターや連携する支援機関には、法律に詳しい専門スタッフがいる場合があり、DV防止法や保護命令の手続きについて相談できます。
必要に応じて、法的な手続きのサポートを受けられることも。

トト

シェルターによっては、心理的サポートや就職支援なども行っているよ。無理せず、少しずつ前に進めるような支えがあるんだ。

● 子どもと一緒に避難する方へ

母子での避難にも対応しているシェルターもあります。
お子さんが安心して過ごせるよう、学習のサポートや心のケアが提供される場合も。
親子ともに心を休め、少しずつ日常を取り戻していける環境が整っています。

実際の体験談:最初の一歩を踏み出して

筆者自身、シェルターに入った直後は、不安でいっぱいでした。
環境の変化に戸惑い、自分の状況を嘆いてばかりで、助けてもらった感謝の気持ちにも気づけなかった時期がありました。

でも、スタッフの方々が親身に話を聞いてくださり、シェルターの紹介元のサポートで法的手続きや就職活動も滞りなくすることができています。
そのおかげで、少しずつ気持ちが前を向き、自分自身の力で生活を立て直す道を歩みはじめることができました。

シェルターを利用するには?

まずは、信頼できる相談先に連絡してみましょう。

  • DV相談ナビ(#8008)
    全国どこからでも最寄りの相談窓口につながります。
  • 自治体の相談窓口
    福祉事務所や女性相談支援センターで相談できます。
  • NPO法人など
    DVや人権支援に特化した団体が運営するシェルターもあります。
  • 警察
    緊急性が高い場合は、すぐに警察へ。保護の対応をしてもらえる場合もあります。

シェルターの意外なデメリットもご紹介!焦らずに、一歩ずつ

シェルターによっては、生活スタイルが自分に合わず、かえってつらい思いをすることもあります。
お子さん世代は通信機器を持ち慣れているので、スマホが使えない環境で心を病んでしまうことも・・・

ほかにも、実際にシェルターに入られた方の中には、住み込みで働ける場所に身を置き、数年間そこに暮らされた方もいます。
安全が確保され、心の支えにもなった一方で、退職を申し出た際に「行く宛のないあなたを助けたのだから、あと数年は働くように」と言われ、話し合いはこじれてしまったそうです。
給与面でも未払いが発生し、最終的には裁判にまで発展したものの、裁判は勝訴。
勝訴自体はよかったのですが、準備や手続きは初めてのことばかりで、やはり大変な時間だったそうです。

トト

シェルターでの生活は、自立へ向かうための「通過点」。
決して理想的な環境ばかりではないけれど、自立のために一歩ずつ未来へ進んでいこうね!

退所後も、あなたは一人じゃない

シェルターを出た後にも、困難に直面することがあるかもしれません。
でも、あなたはもう「逃げられない人」ではありません。

シェルターでの経験や、支えてくれた人たちとのつながりや経験が、これからの人生の支えになっていきます。

どうか、自分を信じて進んでみてくださいね。

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