【閲覧制限の重要ポイント 第2弾】転居・結婚・出産…その手続き、住所バレしていませんか?

「閲覧制限をかけたから、もう安心」そう思っていたのに――。
引越し・結婚・出産といったライフイベントに伴う手続きの中で、うっかり住所バレしてしまうケースが後を絶ちません。

本記事では、閲覧制限(住民票等の支援措置)を利用中の方が、日常の行政手続きにおいて注意すべき具体的なポイントと対策を解説します。

ぜひ最後までご一読ください。

転出届に要注意!住所が“予定”でも見られるリスク

転出届は「予定」であっても公開される

引越しの際、まず行うのが「転出届」の提出です。
このとき、新住所(予定)を記載するのが一般的ですが、この情報が一時的に他人に見られる可能性があること、ご存知でしたか?

特に、DV・ストーカー加害者が調査会社や弁護士を使って調べた場合、「転出予定情報」から住所が特定されるリスクがあります。


対策:実際とは異なる隣接自治体を“転出先”に記載

住民票の閲覧制限中であっても、「転出届には必ず正しい住所を書かねばならない」という決まりはありません。
むしろ、加害者の推測から逃れるために、転出先を“フェイク”にする方法があります。

具体例:

  • 実際の転居先:東京都新宿区
  • 転出届の届け出先:神奈川県川崎市

「転出証明書」は予定ベースで発行されるため、実際の転入時に正確な情報を提出すれば問題ありません。
ただし、提出前に現在の自治体窓口へ相談し、趣旨を丁寧に伝えたうえで承認を得るとトラブルを防げます。

トト

もう何度も提出しているけど、この対応について断られたことはないよ!

本籍地の設定も“追跡回避”のカギ

なぜ本籍地で住所がバレるの?

本籍地は戸籍に記録され、婚姻届や出生届と紐づいて残ります。
実家や以前の住まいを本籍地にしている場合、加害者が土地勘を元に「ここに戻ったのでは」と推測してくるケースもあります。

対策:まったく関係のない地名・場所に本籍を移す

本籍地は日本全国、どこにでも設定可能です。
おすすめは以下のような場所:

  • 一度も住んだことのない都道府県
  • 観光地(例:長崎市、函館市、石垣市など)
  • 神社や国立公園などの公共地の住所

ただし、本籍地が遠方になると戸籍謄本の取得が郵送対応になり、不便になる可能性もあるため注意が必要です。

世帯分離で“ワンクッション”作る

「家を出た」だけでは不十分?

住民票上、家族と同じ「世帯」に所属している限り、弁護士などの第三者請求で情報が開示されるリスクがあります。

対策:住民票上でも別世帯にしておく

たとえ同じ住所に住んでいたとしても、「世帯分離」を行えば、行政的には別世帯として認識されます。
これにより、住民票をたどられても直接的に住所へアクセスされにくくなるという効果が期待できます。

婚姻届・出生届の提出場所に注意

届け出た場所の市区町村名が戸籍に記録される

結婚や出産をきっかけに、加害者に所在を知られてしまうリスクが潜んでいます。
その理由は、婚姻届・出生届を提出した市区町村名が戸籍に残るためです。

対策:本籍地や一時滞在先など“別の場所”に提出を

婚姻届や出生届は、以下の場所で提出可能です。

  • 本籍地のある市区町村
  • 一時滞在中の自治体
  • 特別な事情(DV・ストーカー被害等)がある場合はその他の自治体も検討可

必ず事前に、提出予定の役所に「閲覧制限中である」ことを伝え、提出の可否や手順を確認しましょう。

すべてに共通する“最大のポイント”は「事前相談」

なぜ事前相談が大切なのか

通常とは異なる手続きを行うには、自治体側の柔軟な対応が不可欠です。
しかし、窓口対応には職員ごとの裁量があり、説明が不十分だと「原則どおり」で片づけられてしまうことも。

相談のコツと心構え

  • できるだけ冷静に、簡潔に事情を伝える
  • 「話が通じない」と感じたら、遠慮せず上席に代わってもらう
  • 支援団体や同席者がいると安心感も高まる
トト

手続きはあなたの人生の防波堤!丁寧に、粘り強く、進めていこうね

安心して家を出るために、今日からできること

閲覧制限制度は、再スタートを切るための貴重な手段です。
ですが、本当に安心できる生活を築くには、制度に頼るだけでなく、小さな手続きにも注意を払うことが必要です。

  • 転出届の転出先をどう記載するか
  • 本籍地をどこに設定するか
  • 婚姻・出産の届け出をどこで行うか

これらの選択が、あなたの未来の「安全地帯」を作ってくれます。

そして何より、「きちんと手続きできるか不安」と感じる気持ちは自然なものです。
あなたは間違っていません。同じように不安を抱えながら、自立を目指している人が全国にいます。

どうか、一人で抱え込まずに。必要なときは、支援機関の手を借りてください。

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